フランシスコ教皇ご帰天に際して

教皇フランシスコが主イエスのご復活の祭日を祝った翌日(4月21日)、天に召されました。私たちは深い悲しみに包まれていますが、それにも増して感謝の想いでいっぱいです。
教皇は、「貧しい人びとの友」「ブラザー・サン、シスター・ムーンと呼びかけ大自然の友」となって主イエスの福音を生きたアッシジのフランシスコの名を名乗りました。
その名のとおり教皇は社会の片隅におかれた地域や人びとに心を寄せ、地球を「私たちの家」と呼んで、深刻さを増す環境の悪化と私たちの生き方の問題にも光を当てられました。
日本の教会への関心も高く、とりわけ2019年11月に来日された折には、長崎と広島の平和公園から世界に向けて平和の問題、特に核兵器の使用はもちろん、その製造と保有さえも倫理的な犯罪であると訴えられました。
また、司祭が一人もいない中で250年以上も信仰を維持し、語り伝えてきたキリシタンの歴史にも心を寄せられ、現代世界にあって信仰のために迫害を受けている人々にも心を向けられました。昨年11月30日の朝、私が代表の「禁教期のキリシタン研究会」巡礼団はヴァチカンにて特別謁見の機会に恵まれました。今もありがたい、いい思い出です。
司牧者フランシスコ教皇は2025年の聖年(ヨベルの年)のモットーを「希望の巡礼者」と定められました。「希望は欺かない」(ローマ書5章5節)との聖書の言葉を示して、特に苦しい境遇のもとで生きる大勢の兄弟姉妹に、「希望をもって将来を見ること」の重要性を教えられました。教皇ご自身が最後までそのように生きられたと、思われてなりません。
ここに教皇フランシスコに心より感謝をお捧げし、天の国の「善い牧者」主イエスのもとで、安らかに憩われますようお祈りするものです。皆様のお祈りもお願いいたします。
なお、「フランシスコ教皇追悼ミサ」を5月3日(土)に執り行います。
2025年4月24日
カトリック麹町 聖イグナチオ教会
主任司祭 髙祖 敏明



教皇フランシスコ追悼ミサ
フランシスコ教皇様の追悼ミサが下記の日程で執り行われます。
ミサにはどなたでもご参列いただけます。
フランシスコ教皇様のためにどうぞお祈りください。
教皇フランシスコ追悼ミサ
- 日時: 5/3(土) 12:00-(聖イグナチオ教会 主聖堂/YouTube)
- 主司式:佐久間 勤 神父(イエズス会日本管区長)
- 主催:イエズス会日本管区/上智学院・上智大学/カトリック麹町聖イグナチオ教会
- 誠に勝手ながら、ご供花・ご香典の儀はご辞退申し上げます。
東京教区 教皇フランシスコ追悼ミサ
- 日時: 4/27(日) 15:00 (13:30受付開始)
- 場所:東京カテドラル聖マリア大聖堂
- 主司式:駐日ローマ教皇庁大使 フランシスコ・エスカランテ・モリーナ大司教
- 主催:ローマ教皇庁大使館
詳しくは東京大司教区のおしらせ「教皇フランシスコ追悼ミサのお知らせ(カトリック東京大司教区) 」をご覧ください。おしらせを見る


